置き去りにしない


前回の「言語・非言語①」のパートで、“もっとも大切なことは、お相手の方にあなたがお持ちの情報を的確にお伝え
すること”とお話しました。的確にお伝えすることは、お相手の方から信頼を受ける第一歩になります。
その上で、次に大切な『共感』について考えてみたいと思います。

「商品知識が豊富であること」は営業担当としての強力な武器です。自社商品の歴史を含め、まるで泉のように湧き
出てくる豊富な知識はまさに圧巻の一言です。皆さんの同僚にもそういう方がいらっしゃるのではないでしょうか?
細かな数値まで記憶されていたりすると、もうそれだけで感心してしまいます。

が、この豊富な知識を間違った使い方で無駄にされる方がいらっしゃいます。
お客様のお気持ちにそえず、いきなり、かつ一方的に “ひけらかす” ことで営業した気になっているケースです。
流れるような膨大な商品説明が終わると同時に、“さぁ、どうだ!” と言わんばかりに目を輝かせていても、商談の
お相手はドン引きしている、いわゆる「やっちゃった感」満載の結末を迎えることになります。

大切な事は、まず商談の前に今回の「目的やゴール」、そして「お客様の期待やご要望」を明確にし、意識しながら
お話を進めていくことです。それができれば、商談が始まる際に自分が想像していたシナリオが変わっても臨機応変
に対応でき、お互いに効果的な商談(時間)にすることができます。

お相手の気持ちを置き去りにせず、常に寄り添いながらお話を進めていくことは、あなたとお相手の間に『共感』を
育みます。そして育まれた『共感』こそがあなたにとっての大きな財産となり、あなたの強みになります。
その強みは「豊富な商品知識」に負けない、と私は思います。


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