それは、「質問」ではありません

「質問する」ことは、コミュニケーションを構成する大きな柱の一つです。
ある意味、「質問する」ことでコミュニケーションが成り立っているとも言え、そのため「質問する」際には
意識しておかなければならない大切なことがあります。

まず、質問する際には「質問をする理由」と「どういう回答が欲しいのか」ということを明確にしてから質問
します。確度の低い回答が戻ってきた場合、相手に質問の意図が正しく伝わっていないことが考えられますので、
そこは手を抜かず、改めて丁寧に説明しましょう。

次に、回答してくれた方の意見を必ず一度、自分の中に受け取り、咀嚼します。可能であれば、“こういうこと
かな?” と確認してあげてください。
あなたの理解が正しければ回答をくれた方も満足しますし、万が一間違った理解であれば、改めてより詳しく説明
してくれます。

そして、「なるほど、そういう考え方もありだね!」というようなポジティブな反応を返してあげましょう。
意見をくれた相手も “役に立って良かった” という嬉しい気持ちになります。
よく野球のキャッチボールに例えられますが、山なりの優しいボールのやり取りはお互いに楽なのです。

では次に、やってはいけないNG行動とは何でしょうか?
まず、聞いたそばから否定的な意見を述べたり、たとえ稚拙な意見であったとしても馬鹿にしたりするような行為
は論外です。“だったら人に聞くなよ” と言われ、ゲームセットです。

意外にリーダー格の社員に見られるケースが多いのですが、あらかじめ自分の考えを固持していて、質問したふりを
することもダメです。一見質問しているように見えますが、実は質問していません。
自分の意見や考えといったフィルターを設置し、そのフィルターを通り抜けられるような意見を持っているのか
どうか、相手を試しているだけなのです。これは「質問」とは言えません。
当然、コミュニケーションは成り立っていないので、質問された方には不満が残ってしまいます。

何気ない「質問する」という行為ですが、実は質問者と回答者間の知的好奇心を満たし、信頼関係を築くための
基礎的なコミュニケーション活動です。
そのことを認識し、「質問する」ことを大切にしましょう。

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